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12月塾通信―暗記の仕組み
*今月は暗記の仕組みについて考えてみます。
暗記(覚える)の近道は繰り返しです。繰り返しが唯一の確実な方法です。何度も何度も繰り返して、頭に体に心に覚えこませるしかないのです。そんなことは充分承知だと思われるでしょうが、なかなかできないものです。九九を覚えるのに何百回も繰り返して、言いにくい段はそこだけやり直しているうちに、いつの間にか覚えてしまったことを思い出してください。
*学習効果アップを目指すには記憶の仕組みを知って取り入れることも大切です。
記憶には2つの種類があります。一つは短期記憶(一時的に覚えている記憶)もう一つは長期記憶(ずっと覚えている記憶)です。脳は長期記憶の中から必要な情報だけを、短期記憶に呼び出して活用します。逆に長期記憶の中に情報を送り込むには短期記憶を経由して行います。
脳は、たくさんのことを同時に短期記憶として持っていることはできません。また短期記憶はその名の通り、すぐに忘れてしまいます。脳は必要以上に記憶を詰め込むと、覚える力が低下します。したがって一度にたくさん覚えるんではなく、覚えられる範囲を少しずつストレスなく確実に覚えるのが効果的です。一夜漬けで一気に覚えるのでなく、早め早めに数回に分けて覚えるのが効果的です。
誰でも「暗記できない」「覚えてもすぐに忘れてしまう」経験はあるでしょう。何故でしょうか。それは「脳は覚えるより忘れる方が得意」だからです。覚えるには多くのエネルギーが必要なので、脳は必要でない記憶はどんどん消去していきます。勉強したことを脳に記憶させるには、集中して何度も繰り返し、脳に情報を送り続けることです。最初はすぐに忘れても、繰り返すうちに、脳は必要な情報だと認識するようになって定着させます。
覚えたことを忘れにくくするには、一度目の学習からできるだけ早い時期にもう一度繰り返すことです。さらに1週間後、2週間後に繰り返すことで、忘れにくく短時間でやり直しができるようになります。
脳の仕組みや記憶の仕組みを知って、効果的な学習をしましょう。