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塾通信

1月塾通信

2019年1月11日

*新年おめでとうございます。今年も宜しくお願いします。

*1月は8日(火)から通常授業に入ります。1月は休みはありません。

*新しい年を迎えるたびに、今年は? 3年後は? 10年後は? 生徒たちを取り巻く環境がどうなっているのだろうか、と考えます。
長きにわたる不況が続いていて、頑張って勉強して志望校に入ったのに、多くの人が、やりたい仕事に就けない、生き甲斐が感じられない、幸福感が得られない、先が見えない・・・などという時代が続いています。勉強でも、スポーツでも、習い事でも、趣味でも、継続して頑張れば満足感が得られて結果が残せるのだ、と言って、子供たちを励ますことができた時代は終わってしまうのでしょうか。そんな展望のない世の中になっていくだろうと、経済学者や社会学者は言っています。

*少子化の人口減少による労働力不足を補うために、外国人を受け入れたり、ロボット(AI)を活用しようという提案が盛んに行われています。半年ほど前にも書きましたが、10年後に、人間に替わってAIが担うだろうと言われている職業は、電車・路線バスなどの運転士、経理事務員、レジ係、郵便外務員、給食調理人、銀行窓口係、検品係、自動車組立工・・・などで、いずれも98%以上の確率でAIが代替するようになるだろうと言われています。反対に、95%以上の確率で残るだろうと言われている職業は、医師、はり・きゅう師、保育士、教員、ゲームクリエーター、バーテンダー、広告デイレクター、放送記者・・・などです。(いずれも野村総合研究所発表から)

 ロボットが作られ始めたころは、ロボットを作るのは人間だから、人間の手助けになるような仕事を命令してロボットにさせればいい、ロボットを使いこなす人間がロボットに追い越されることはない、と思われていました。しかし、現代のAI(人工知能)は、情報量を増やしてあげて経験量が増えることによって、AI自身が分析して判断して結論を出すようになりました。そして、AIが出した結論が、どういうプロセスで導かれたのかということを、人間が解明できないという例が多く報告されるようになってきました。

 囲碁とコンピュータとの対戦では、従来は人間が手作業で過去の棋譜を入力してコンピュータに教えていました。ですから長い間、人間が勝利していました。しかし、最近では1秒に1000局くらいの棋譜を読み込ませることができるようになったので、超高速で自動的にAIが学習するようになり、人間が勝てなくなっています。

 東大の研究所で、医学論文2000万本、薬剤情報1500万本を記憶させたコンピュータに、原因が特定できない患者のデータを入れたところ、10分で原因となる6つの遺伝子を発見し、治療薬を提示した、という記事がありました。

*たくさんの知識を覚えてまとめることはロボットにかなわないのは自明のことです。これからの子どもたちに必要なのは、創造性、協調性、対話力、判断力などでしょう。自分で考えて、必要な情報を精査して、その要・不要を判断する。そして他の人と意見交換しながら作り上げていくことが求められるでしょう。
 社会の片隅で教育の一端をになう者として、子供たちには、10年先に幸せを感じられるような人材になってほしいと思います。

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